「生命って何だろう」そんな疑問を持つ人に読んでほしい本
「生命とは何だろう」と思ったことはありませんか?
「生きている」と「生きていない」の違いは何だろうと思ったことはありませんか?
私も小学生の頃、このようなことを考えては良く眠れなくなっていたものです。
私が高校生の頃、生命とは以下のように定義できると確か習いました。
・代謝能力
食べて、エネルギーにして、排泄する。
・自己増殖能力
自分の種だけで繁殖することができる。
・細胞膜を持つ
また、Wikipediaではこのように記載されています。
生物が無生物から区別される特徴としては、自己増殖能力、エネルギー変換能力、恒常性(ホメオスタシス)維持能力、自己と外界との明確な隔離などが挙げられる。
確かに定義ではそうなのかもしれないですが、私はこの説明を聞いて、なんとなくもやっとした感覚を覚えました。
目の前に石とヒキガエルがいて、どうして石は生物ではない、ヒキガエルは生物だと一瞬で分かるのかということには答えられていないからかもしれません。
「あ、このカエルは自己増殖しているな」とか、「うん、代謝をしているぞ」とか、見てもなかなか分からないですよね。
さて、今回はそのような私の疑問に、新しいひとつの視点を与えてくれた書籍の紹介です。
その本は「生物と無生物のあいだ」です。
この本では、生物に関するさまざまな過去の研究を参考に、生物とは「動的平衡」ではないかとされています。
生物はご飯を食べた後、その栄養はほぼすべてからだの中に吸収され、体の中で不要になった物質が排泄されて、体の中の物質を総入れ替えしています。
そのため、来月ごろの私はたくさんの物質が入れ替わり、今の私とはかなり別のものになってしまいます。
このような「動的」=移り変わる状態であるにもかかわらず、私はずっと私の形をして、私のように考え、私のように行動している。
つまり「平衡」=同じような状態なのです。
たくさん入れ替わっているのに同じような状態、「動的平衡状態」にあるのが生物ではないかと著者の福岡先生はおっしゃっています。
生物はどんどん中身が入れ替わっている、おぼろげな、ふわふわしたものなのかもしれません。
私はこのどことなくはかない考えに、自分の過去の考えを重ねました。
もしかしたら私は、カエルのそのはかなさを感じ取って、生物だと感じていたのかもしれません。
(この本に大いに影響を受けているため、書いている内容がもしかしたらかなり似通っているかもしれません。また、本の内容をきちんとすべて表現できていないかもしれません。ご了承ください。)